釣りが趣味なくらいだから、魚を見るのは好き。
出張で地方に行っても、市場やデパートの地下で魚を眺め歩くし、港へ行けば、何か魚が泳いでいないかと海を覗き込む。それは場所を川や池に移っても同じ。当然ながらお城に行ったとしても濠の中に何か泳いでいないかと覗き込むのである。
それは、釣り好きとしては普通の行動、条件反射のようなもの。いや、釣り好きではなくても普通の行動かも知れない。都心に流れる日本橋川だって色んな人に覗き込まれ、何かいるかな?と何気なく覗き込む人も、悠々と泳ぐ鯉や亀の姿を見てなんともいえない安堵感、安らぎというものを感じるものである。
が、お城を見学に行って、濠の中を泳いでいる魚が、真鯛や黒鯛だとしたら・・・
これは、釣り人としては普段とは違う反応を見せることは間違いないだろう。魚に関する知識が少なければ、普通のお濠とちょっと違う魚が泳いでいるな。くらいの反応で済むかも知れないが、釣り人だとそうはいかない。
大体、お濠ってのは淡水のはず。淡水に真鯛や黒鯛は住んでいない。その時点で脳内に???が飛び交うであろうが、さすがは山紫水明の国日本、そんなお濠も存在するらしいのだ。
実は、先月出張で乗った飛行機の機内誌でこの話しを読んだ。書いていたのは浅田次郎さん。四国は香川県の高松市にある高松城のお濠で、浅田さんが濠を覗き込んだところ、黒鯛が群れ泳いでいたということ。
なんでも、高松城のお濠は瀬戸内海の海水を引き込んでいて、黒鯛の他にも真鯛やフグなども泳いでいるという。何となく釣り師としては知っておきたい雑学ではないかい。
はあ?と驚いたオイラ、多少調べてみると海水のお濠ということで牡蠣なんかも生息しているらしい。さらに高松城跡は玉藻公園と呼ばれていることもわかった。そして、「鯛願城就」という鯛のエサやり体験を名物にしているらしい。何だそりゃ?って感じだが・・・。
さらには、ハンカチやTシャツなどの「鯛願城就」グッズの販売もしているとのこと。デザインがダサすぎてとても買う気にはならないが、いつの日にか濠の中を悠々と泳ぐ真鯛や黒鯛の群れについては、是非とも見に行きたいものだ。
【参考】
史跡高松城跡【玉藻公園】公式ウェブサイト
URLは→ http://www3.ocn.ne.jp/~madai/index.htm
/~madai/となっているのが笑える。
玉藻公園(史跡高松城跡)
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